2019就活生のための
飲食業界研究+新卒求人情報

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生産と消費の距離を近づける
次世代の6次産業化を目指して

 最近の野菜は味があまりしない。えぐみや渋みが減ったのは喜ばしいことかもしれないが、どれも淡白で個性が感じられない。どうして、これほど野菜の味は変わってしまったのか──。

 そんな問いに対する答えの1つが、「F1種」と呼ばれる種にある。今や、スーパーマーケットや八百屋の店頭を完全に席巻するこの種から生まれる野菜は常に均一の品質で、生育が早く収量も多い。しかし、それも一代限り。つまり、子孫を残さない種なのだ。

 一方、昔ながらの種を「固定種」という。農家が手をかけ、受け継いできた種は近年失われつつある。形や大きさが不揃いになりやすく、出荷に不向きだからだ。流通を最優先してきた結果、野菜本来の美味しさは奪われている。

 こうした流通最優先の考えが浸透している現実に疑問を感じる飲食店や企業が最近になり増えてきている。「ALL FARM」もそうした現状に疑問を感じたところから立ち上げられた。自社農園にて、固定種のみを無農薬・無化学肥料で栽培。その日の朝に収穫した採れたての野菜をレストランやデリで提供。農業に挑みながら、飲食店を運営するという両輪を回し続けている。

OUR PASSION.

 野菜をつくるだけではなく、調理してお客様に召し上がっていただくまでを一貫して行うことで新しい価値を提供できると、代表取締役の古森 啓介氏は語る。たとえば、市場にほとんど出回らない大根やにんじんの葉は美味しいのはもちろん、栄養価も高い。提供できる期間は短いが、オクラの花などもオクラそのものと同じ味わいがするのだとか。こうした葉や花などの素材の持ち味を活かし、手をかけすぎずシンプルに調理して、メニューに盛り込む。そこには、新鮮な驚きと発見がある。農家にとっては無価値だったものが、シェフの手により稀少な食材へと変わるのだ。衰退産業とされる農業には、まだまだ無限の可能性が秘められていると言えるだろう。

 次々と店舗を展開しながらも、あくまでもベースは第1次産業。将来的には、畜産なども視野に入れているという。「ALL FARM」は生産と消費の距離を近づけ、次世代の6次産業化を成し遂げてくれるにちがいない。

OUR PROJECT.
固定種生産・普及プロジェクト

OUR PROJECT.

「固定種」とは品種改良を行わず、毎年、種採りをしながらつくる性質を固定された野菜のこと。代々受け継がれていくことで風土や環境に適応した個性が表れ、野菜本来の味わいが楽しめる。ただし、生育やサイズにバラつきがあるため、出荷が難しく、スーパーや八百屋ではほとんど目にすることができない。そんな個性的でたくましい固定種の普及を目指して、千葉県佐倉市の「在来農場」にて年間約150種を無農薬・無化学肥料で栽培。野菜が持つ本来の美味しさを知ってほしいとの想いから、「固定種」の普及を目指し、育った野菜を丸ごと使った料理を提供するレストランやデリを運営している。

OUR PASSION.
日本の食の楽しみ方を伝える

OUR PASSION.

ここ数年、食の安全性について世の中の関心が高まってきており、「イートグッド」という言葉が注目を集めている。できるだけ自然の食材をできるだけ手作りで、安心・安全、そして身体にも良い食材・料理を提供するという意味だ。「ALL FARM」では、自分たちの手で畑を耕し、育て、一番おいしいカタチで食べていただきたいという想いで、農場とレストラン・デリの両方を営んでいる。見せかけではなく本物の6次産業化を実現するために、生産と飲食のいずれも同時に取り組める人材の育成に注力。日本の食の現実や新しい野菜の楽しみ方を伝える様々なチャネルの開拓を進めている。

取材協力

株式会社 ALL FARM

住所/〒151-0066 東京都渋谷区西原3-16-11
クラタマンション103

電話/03-5790-9761

H P/http://www.wearethefarm.co/

TEXT by Tomoko Nishida

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