調理師免許を取りたいと思っても、「専門学校に通わないと取れないのかな」「働きながらでも目指せるのかな」と疑問に感じる方は多いのではないでしょうか。
調理師免許の取得方法は、大きく2つあります。調理師養成施設を卒業する方法と、飲食店などで実務経験を積み、調理師試験に合格する方法です。
この記事では、調理師免許を取得する2つのルートの違いや、働きながら取得するための具体的な流れ、受験資格として認められる実務経験について解説します。
「エフラボ」は、飲食業界に特化した新卒向けの求人サイトです。学校に通って取得した人も、働きながら取得した人も数多く見てきた立場から、調理師免許の取り方をわかりやすくまとめました。
これから調理の世界を目指す方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
調理師免許の取り方は2つ|自分に合うルートの選び方

調理師免許を取る方法は、主に2つのルートに分かれます。調理師養成施設を卒業するルートと、実務経験を積んで調理師試験に合格するルートです。
まずは2つの違いを整理してみましょう。
| 養成施設を卒業する | 実務経験+試験に合格する | |
|---|---|---|
| 期間 | 最短1年 | 実務経験2年以上 |
| 試験 | 不要(卒業で申請可能) | 調理師試験に合格が必要 |
| 費用 | 学費がかかる | 学費がかからず働きながら目指せる |
| 向いている人 | 基礎から確実に学びたい人 | 収入を得ながら費用を抑えたい人 |
どちらのルートが優れているということはありません。
高校卒業後に専門学校などで基礎から学びたい方は養成施設ルート、働きながら費用を抑えて取得したい方は実務経験ルートがおすすめです。
なお、どちらのルートにも当てはまらない「学校にも通わず、実務経験もない」状態では、調理師免許は取得できません。
これから免許を目指すなら、進学するか、実務経験を積める職場で働き始めるか、まずはどちらかの一歩を踏み出すことが大切です。
1. 調理師養成施設(専門学校など)を卒業する
調理師養成施設を卒業するルートでは、都道府県知事が指定した専門学校などで学び、卒業すると調理師試験を受けずに免許を申請できます。最短1年で取得できるのが大きな特徴です。
養成施設では、調理の基礎を体系的に学べます。包丁の使い方や衛生管理、栄養の知識まで段階的に身につけられるため、料理の世界が初めての方でも安心できる環境です。
また、多くの学校では就職サポートも行っており、卒業後の進路について相談できます。
プロの指導を受けながら基礎をしっかり固めたい方や、資格取得と就職活動を並行して進めたい方に向いているルートといえるでしょう。
なかには日中に働きながら資格取得を目指したい方に向けて、夜間部を設けている学校もあります。仕事と両立しながら通えるかどうかも含めて検討してみてください。
2. 実務経験2年以上を積んで調理師試験に合格する
飲食店などで2年以上の調理実務を積み、各都道府県で実施される調理師試験に合格するルートです。
このルートの魅力は、給料をもらいながら受験資格を満たせる点にあります。学費をかけずに目指せるため、これから飲食業界で働き始める方や、すでに現場で働いている方と相性のよい方法です。
また、実際の現場で経験を積みながら調理技術や接客、衛生管理などを学べるため、資格取得後も即戦力として活躍しやすいのがメリットです。
「できるだけ費用をかけずに取得したい」「早いうちから現場経験を積みたい」という方に選ばれているルートでもあります。
働きながら取りたい方にとっては、こちらが中心となる取得方法です。具体的な手順は、次の章で詳しく解説します。
なお、調理師免許がなくても調理の仕事自体は可能です。免許がないと何ができないのかが気になる方は、以下の記事もチェックしてみてください。

働きながら調理師免許を取得する方法

働きながら調理師免許を取得する方法を4つのステップに分けて解説します。
新卒で飲食業界に入る方だけでなく、社会人や主婦、フリーターから目指す方でも流れは同じです。
STEP1:受験資格を満たせる職場に就職する
働きながら免許を目指すうえで、最初に重要になるのが職場選びです。調理業務にしっかり携われる職場でなければ、受験資格に必要な実務経験として認められない場合があります。
求人を選ぶ際は、調理業務を担当できるか、勤務時間や勤務日数が受験資格の条件を満たせるかを確認しておきましょう。
「エフラボ」に掲載している求人の中には、調理師免許の取得に向けた教育支援を行っている企業もあります。
働きながら資格取得を目指したい方は、こうしたサポートのある職場を探してみるのもおすすめです。
\ 気になるお仕事をエフラボでチェック! /
STEP2:週4日以上・1日6時間以上の調理業務を2年以上続ける
就職したら、受験資格を満たすために調理業務を継続します。
一般的には、週4日以上かつ1日6時間以上の調理業務に2年以上従事することが受験資格の目安です。また、受験するには中学校卒業以上であることも必要です。
受験時には、勤務先が発行する調理業務従事証明書を提出します。自分では作成できないため、職場の責任者に依頼しなければなりません。
あとで慌てないように、あらかじめ必要書類を把握しておくと安心です。
STEP3:独学や通信講座で試験対策をする
受験資格の見通しが立ったら、試験対策を進めましょう。
調理師試験はマークシート方式で実施され、実技試験はありません。市販のテキストや過去問題集を使った独学でも十分に合格を目指せます。
独学に不安がある場合は、ユーキャンなどの通信講座を利用する方法もあります。
ただし、通信講座を修了しただけでは調理師免許は取得できません。あくまで試験対策の手段であり、実務経験などの受験資格は別に満たす必要があります。
STEP4:調理師試験に合格して免許を申請する
試験対策ができたら、いよいよ受験です。
調理師試験は都道府県ごとに、原則年1回実施されています。全国平均の合格率は例年60〜70%前後で推移しており、しっかり対策すれば十分に合格を目指せる試験です。
合格後は住所地の都道府県へ免許を申請し、調理師免許を取得します。
こうして見ると、働きながら調理師免許を取得するための最初の一歩は、実務経験を積める職場を選ぶことだとわかります。次の章では、その職場選びのポイントを詳しく見ていきましょう。
実務経験として認められる職場・働き方の条件|受験資格を解説

働きながら調理師免許を目指すうえで注意したいのが、飲食業界で働いていれば自動的に受験資格が得られるわけではないという点です。
実務経験として認められる職場や業務には条件があります。職場選びで後悔しないためにも、あらかじめ確認しておきましょう。
実務経験として認められるのは、飲食店営業の許可を受けた店舗や、学校・病院・社員食堂などの給食施設で調理業務に従事した場合です。
一方で、同じ職場で働いていても、業務内容によっては実務経験として認められないケースがあります。
例えば、次のような場合は原則として対象外です。
- 配達や接客のみを担当している場合
- 食器洗浄や清掃が中心の場合
- ケーキやパンの製造が中心の場合
- 栄養士や保育士など、調理以外の職種として採用されている場合
受験資格を目指す場合は、「飲食店で働いているか」ではなく、「調理業務に従事しているか」を確認することが大切です。
また、実務経験はアルバイトやパートでも認められます。一般的には、週4日以上かつ1日6時間以上の調理業務に従事していることが条件の目安です。
ただし、高校在学中のアルバイトは原則として対象外となります(定時制・通信制高校など一部例外あり)。
勤務時間や日数が安定しやすく、収入面でもメリットがあることを考えると、これから職場を探す方には正社員での採用を目指すのがおすすめです。

働きながら調理師免許の取得を目指せる就職先3選

ここでは、「エフラボ」で掲載されている求人の中から、調理師免許の取得に向けた教育支援や資格取得支援を行っている就職先をピックアップして紹介します。
1. 株式会社フーズネット
株式会社フーズネットは、グルメ回転寿司「にぎり長次郎」を中心に70店舗以上を展開する企業です。
調理師免許の取得支援制度があり、受験料や参考書代を会社が負担してくれるため、働きながら資格取得を目指したい方に向いています。
入社後は新入社員研修や自社研修施設での教育を受けながら、寿司の握りや魚の捌き方、一品料理の調理など幅広い技術を学べます。
一般的な寿司店のような長い下積み期間ではなく、早い段階から実践経験を積めるのも特徴です。
調理技術を磨きながら実務経験を積み、将来的には寿司職人や店長などを目指したい方におすすめの職場といえるでしょう。
2. 株式会社阪急阪神ホテルズ
株式会社阪急阪神ホテルズは、首都圏と近畿圏を中心に複数のホテルを運営する阪急阪神ホールディングスグループの企業です。
レストラン調理や宴会調理など幅広い現場を経験できるため、働きながら実務経験を積み、調理師免許の取得を目指したい方に向いています。
入社後は新入社員研修や年次別研修に加え、調理職向けのスキルチェックシートや調理検定など成長を支援する制度が整っています。
また、50以上の対象資格については合格時に受験料を会社が負担する資格取得支援制度もあり、学び続ける意欲を後押ししてくれる環境です。
調理技術を磨きながら、長期的なキャリア形成を目指せる職場といえるでしょう。
3. 株式会社聚楽
株式会社聚楽は、創業100年以上の歴史を持つホテル・レストラン運営企業です。
調理師免許やソムリエ資格、防火防災管理者などを対象とした資格取得支援制度を設けており、受験費用の補助に加えて合格祝い金も支給しています。
入社後は半年間の研修制度があり、複数の店舗や業態を経験しながら基礎から学べる環境が整っています。
洋食・和食・スペイン料理・ホテル調理など幅広いジャンルを展開しているため、働きながら技術や知識を身につけやすい点も魅力です。
調理師免許の取得とスキルアップを両立したい方に向いている企業といえるでしょう。
ここで紹介した就職先以外にも、「エフラボ」では働きながら調理師免許の取得を目指せる求人情報を多数掲載しています。自分に合った働き方を探してみましょう。
\ 気になるお仕事をエフラボでチェック! /
働きながら調理師免許を取得するメリット

働きながら調理師免許を取得する主なメリットは次のとおりです。
- 資格手当が支給されるなど、収入アップにつながる場合がある
- 昇給や昇進の条件として評価されることがある
- 調理に関する知識や技術を証明でき、就職・転職で有利になりやすい
- 応募できる求人の幅が広がる
- 将来的に独立開業を目指す際にも役立つ
調理師免許は就職や転職だけでなく、将来のキャリアの選択肢を広げる資格でもあります。
例えば、自分のお店を開業する際には、飲食店の営業に必要な食品衛生責任者になることができるため、独立を目指す方に役立ちます。
なお、資格手当の有無や支給額は企業によって異なります。調理師免許を取得すると必ず給与が上がるわけではありませんが、昇給や昇進の評価対象になる企業も少なくありません。

働きながら調理師免許の取得を目指すときの注意点

働きながら調理師免許を目指す場合は、事前に知っておきたいポイントがあります。
特に次の3つは確認しておきましょう。
試験は年1回程度の実施が多い
調理師試験は都道府県ごとに実施されており、多くの自治体では年1回程度の実施となっています。
そのため、十分な対策ができないまま受験すると、資格取得が1年先に延びてしまう可能性があります。試験日から逆算して、無理のない学習計画を立てておくことが大切です。
なお、実施時期や回数は都道府県によって異なるため、受験を予定している地域の最新情報を早めに確認しておきましょう。
業務内容によっては実務経験と認められない
飲食店で働いていても、担当する業務によっては調理師試験の受験資格に必要な実務経験として認められない場合があります。
特に注意したいのは以下のケースです。
- 接客業務が中心
- 調理補助のみで実際の調理にほとんど携わらない
- 受験資格の対象外となる施設で勤務している
「2年間働いたのに受験できなかった」という事態を防ぐためにも、入社前や雇用契約時に業務内容を確認しておきましょう。
不安な場合は、受験予定の都道府県窓口へ事前に相談するのがおすすめです。
仕事と勉強の両立には体力的な負担がある
調理の仕事は立ち仕事が多く、体力を使います。勤務後に勉強時間を確保することを大変に感じる方も少なくありません。
ただし、働きながら合格している人も多くいます。負担を減らすためには、次のような工夫が有効です。
- 毎日少しずつ学習を進める
- 通勤時間などのスキマ時間を活用する
- 資格取得支援制度のある職場を選ぶ
無理なく勉強を続けられる環境を整えることが、合格への近道といえるでしょう。
調理師免許の取り方で悩む方からよくある質問

調理師免許の取り方で悩む方からよくある質問に回答します。
まとめ

調理師免許の取り方には、養成施設を卒業するルートと、実務経験を積んで試験に合格するルートがあります。
確実に基礎から学びたい方は養成施設、学費を抑えながら働いて取得を目指したい方は実務経験ルートがおすすめです。
自分の状況や将来のキャリアに合わせて、無理のない方法を選びましょう。
働きながら取得を目指す場合は、受験資格につながる実務経験を積める職場選びが重要です。
この記事で紹介した企業をはじめ、資格取得支援制度や研修制度が充実した職場であれば、仕事と勉強を両立しながら調理師免許の取得を目指しやすくなります。
飲食業界専門の新卒求人サイト「エフラボ」では、働きながら調理師免許の取得を目指せる求人情報を多数掲載しています。気になる求人をチェックして、説明会などへご参加ください。


