「パティシエになりたいけれど、給料はどのくらい?」「経験を積めば収入は上がるの?」と気になっている人もいるでしょう。
この記事では公的なデータや実際の求人をもとに、パティシエの平均年収や月収、新卒の初任給を紹介します。
勤務先による給料の違いや収入を上げる方法も解説するので、就職先や将来のキャリアを考える際の参考にしてください。
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パティシエの平均年収と給料の目安

パティシエの給料は、年齢や経験、勤務先などによって異なります。
公的なデータをもとに平均年収や月収を紹介するので、手取りや新卒初任給の目安も見ていきましょう。
パティシエの平均年収と月収
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、「洋菓子製造、パティシエ」の平均年収は396.7万円です。
令和7年賃金構造基本統計調査で内訳を見ると、残業代などを含む毎月の給与は平均約28.1万円、年間賞与その他特別給与額は約59.5万円です。
平均年収には賞与なども含まれるため、年収を12で割った金額がそのまま毎月の給与になるわけではありません。
また、job tagに掲載されている統計は、パティシエだけを対象としたものではありません。
対応する職業分類の統計データが使用されているため、パティシエの給与水準を知るためのひとつの目安として見ておきましょう。
年代別の平均年収は以下のとおりです。
| 年齢 | 平均年収 |
|---|---|
| 20〜24歳 | 約320万円 |
| 25〜29歳 | 約356万円 |
| 30〜34歳 | 約399万円 |
| 35〜39歳 | 約423万円 |
| 40〜44歳 | 約461万円 |
| 45〜49歳 | 約469万円 |
年齢が上がるにつれて平均年収も高くなる傾向が見られます。
ただし、実際の年収は経験年数や勤務先、役職などによって異なります。
賞与の有無や金額も職場によって変わるため、求人を比較するときは月給だけでなく、賞与や手当も確認しましょう。
実際の手取りは額面の8割が目安
実際に受け取る手取り額は、給与から税金や社会保険料などを差し引いた金額です。
手取りを考える際は、税金や社会保険料が引かれる前の「額面」の8割程度がひとつの目安になります。例えば、月給22万円なら手取りは18万円前後が目安です。
給料からは、主に以下の社会保険料や税金が差し引かれます。
- 健康保険料
- 厚生年金保険料
- 雇用保険料
- 所得税
ただし、実際に差し引かれる金額は収入や扶養状況などによって異なります。同じ月給でも手取り額が同じになるとは限りません。
また、住民税は前年の所得をもとに計算され、給与からの特別徴収は原則として6月から翌年5月まで行われます。
前年に所得がなかった新卒者の場合、入社1年目は基本的に住民税が給与から引かれず、2年目の6月から負担が始まります。
新卒パティシエの初任給の目安
新卒パティシエの初任給は、月20万〜25万円台が目安です。
「エフラボ」に掲載されているパティシエ・製菓の新卒求人を確認したところ、月給21万〜26万円台の求人が多く見られました。
ただし、求人に記載されている月給には、固定残業代や各種手当が含まれている場合があります。
同じ月給でも内訳が異なるため、金額だけで判断せず、基本給や固定残業代、手当なども確認しましょう。
また、初任給だけでなく、賞与や昇給制度も将来の年収に関わります。
就職先を選ぶときは、入社時の月給とあわせて、その後の給与の上がり方も確認することが大切です。

パティシエは勤務先によって給料の決まり方が異なる

パティシエの給料は、勤務先の規模や給与制度、任される仕事などによって異なります。
同じパティシエでも、個人経営の洋菓子店とホテル、製菓メーカーなどでは、昇給や手当、キャリアアップの仕組みも同じではありません。
主な勤務先ごとに給料の特徴を見ていきましょう。
洋菓子店(パティスリー)
洋菓子店では、店舗の規模や給与制度によって給料が異なります。小規模な店舗では、大手企業のように昇給や役職の基準が細かく決められていない場合もあるでしょう。
仕事内容はお菓子の製造だけでなく、商品の陳列や接客、材料の管理など幅広く、経験を積むことで任される仕事が増えていきます。
将来独立を考えている人にとっては、製造技術だけでなく、店舗運営に関わる仕事を経験できることも洋菓子店で働くメリットです。
就職先を選ぶときは、昇給や賞与、経験を積んだあとの役割についても確認しておきましょう。
ホテル・ブライダル
ホテルやブライダルでは、運営企業が定める給与制度に沿って給料が決まります。昇給や賞与、役職手当などの制度が設けられている職場も少なくありません。
パティシエが担当する仕事は職場によって異なります。レストランのデザートやデザートビュッフェ、宴会用のデザート、ウェディングケーキなどです。
経験を積むことで担当する仕事が広がったり、責任のあるポジションを任されたりする場合もあります。
求人を見るときは、賞与や昇給制度、役職、どのようなキャリアを目指せるのかまで確認するとよいでしょう。
製菓メーカー・菓子工場
製菓メーカーや菓子工場では、企業ごとの給与制度にもとづいて給料が決まります。企業によっては、等級や役職などに応じた昇給制度が設けられているのが特徴です。
仕事内容は勤務先によって異なりますが、菓子の製造や機械の操作、品質管理などを担当するのが一般的です。商品開発などに携われる職場もあります。
洋菓子店とは仕事内容やキャリアの方向性が異なるため、自分が経験したい仕事ができるかも確認して就職先を選びましょう。
ここまで紹介した3つのほかに、レストランやカフェもパティシエの就職先です。それぞれの特徴や就職先の選び方は、以下の記事で詳しく紹介しています。

勤務先によって給料や仕事内容、キャリアの選択肢は異なります。
具体的な仕事内容や給料を知りたい方は、「エフラボ」でさまざまな企業を比較してみましょう。
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女性と男性のパティシエの給料に差はない

労働基準法では、女性であることを理由に男性と賃金を差別することは禁止されています。そのため、同じ求人で男女によって基本給が分けられるものではありません。
ただし、統計上の平均年収には男女差が見られる場合があります。厚生労働省は、男女間の賃金格差には勤続年数や役職などの違いが関係しているとしています。
実際の給料は性別だけで決まるものではなく、勤務先や経験、役職などによっても変わります。
パティシエの給料が低いと言われる理由

パティシエは、経験を積みながら技術を身につけていく仕事です。しかし、給料と働き方のバランスから「給料が低い」と感じる人もいます。
ここでは、パティシエの給料が低いと言われる背景を見ていきましょう。
技術を身につけるまで給料が上がりにくいから
パティシエは、現場で経験を積みながら製菓の技術を身につけていきます。
新人のうちからすべての工程を任されるわけではなく、経験を重ねるにつれて担当できる仕事が増えていくのが一般的です。
年代別の平均年収を見ても、20代より30代以降のほうが高くなる傾向があります。
ただし、経験を積めば必ず同じように給料が上がるわけではなく、昇給制度や役職、勤務先によっても収入の伸び方は異なります。
労働時間が長く、給料が見合わないと感じる職場もあるから
パティシエの労働時間や休日は、勤務先や時期によって異なります。
job tagによると、仕込みのため早朝から仕事を始める職場も少なくありません。
また、10月頃からクリスマスや年末年始、バレンタインを経て3月頃までは注文が増え、残業が生じたり、休みを取りにくくなったりする職場もあります。
そのため、年間休日や勤務時間、残業代の支給方法なども確認することが大切です。
繁忙期の働き方は求人票だけではわからないこともあるため、会社説明会や職場見学などで確認しておきましょう。
パティシエが年収を上げる5つの方法

パティシエの年収は、経験や資格、役職、勤務先などによって変わります。
ここでは、パティシエとして働きながら収入を上げていくための方法を5つ紹介します。
1. 製菓衛生師や菓子製造技能士を取る
製菓衛生師や菓子製造技能士を取得し、知識や技能を証明する方法があります。
製菓衛生師は、指定された養成施設で1年以上学ぶか、菓子製造業で2年以上働くことで受験資格を得られる国家資格です。
菓子製造技能士の受検に必要な実務経験は、原則として2級が2年以上、1級が7年以上です。学歴や職業訓練歴などによって必要な実務経験が短縮される場合があります。
資格を取得しただけで必ず給料が上がるわけではありませんが、採用や昇進で評価されたり、資格手当が支給されたりすることがあります。
受験資格や試験の内容を詳しく知りたい人は、以下の記事も参考にしてください。

2. コンクールで実績をつくる
製菓技術を競うコンクールへの挑戦は、自分の技術力を示す方法のひとつです。
代表的な大会として、日本洋菓子協会連合会が開催する「全国洋菓子技術コンテスト大会」があります。
コンクールでの入賞が直接給料アップにつながるとは限りませんが、職場での評価や就職・転職時に技術力を伝える実績になるでしょう。
なかには学生が参加できるコンクールもあります。在学中から挑戦しておけば、就職活動で自分の技術や経験を伝える経験としても活用できます。
3. 経験を積んで役職や責任者を目指す
経験を積み、シェフパティシエや製菓部門の責任者などを目指すことも、年収を上げる方法です。
製造技術だけでなく、商品開発や後輩の指導、原価管理などを経験することで、担当できる仕事の幅も広がります。
こうした経験は、責任のあるポジションを目指す際にも役立つでしょう。
ただし、役職やキャリアの進み方は勤務先によって異なります。役職手当が設けられている職場もあるため、昇給制度とあわせて確認しておくことをおすすめします。
4. 独立して自分の店を持つ
経験を積んだあとに独立し、自分の洋菓子店を開業する道もあります。
パティシエの年収は、独立後の売上や経費によって大きく変わる点が特徴です。店舗の売上を伸ばせれば、会社員として働く場合より高い収入を得られる可能性があります。
ただし、売上がそのまま自分の収入になるわけではありません。
店舗を運営するには、材料費のほか、家賃や人件費、水道光熱費などの経費がかかります。売上が多くても経費が大きければ、手元に残る利益は少なくなるでしょう。
将来開業を考えている人は、製菓技術だけでなく、材料の仕入れや原価管理、商品開発、接客など、店舗運営に必要な経験も積んでおくことが欠かせません。
5. 給料水準が高い勤務先を探す
パティシエとして給料が高い職場を探し、就職・転職することも年収を上げる方法です。
同じパティシエでも、勤務先によって基本給や賞与、手当、昇給制度は異なります。現在の給与だけでなく、経験を積んだあとにどの程度の収入を目指せるのかも確認しておきましょう。
求人を比較するときは、以下の条件で見るのがポイントです。
- 基本給と手当の内訳
- 賞与の有無
- 昇給制度
- 役職手当
- 固定残業代の有無
給料の高い職場を探す場合も、月給だけで判断するのはおすすめできません。固定残業代や各種手当が含まれていることもあるため、給与の内訳まで比較することが大切です。
また、新卒で就職先を選ぶなら、初任給だけでなく教育体制や入社後のキャリアにも目を向けてみてください。
将来の昇給や役職につながる経験を積めるかという視点も、長期的な年収を考えるうえで重要です。
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パティシエで年収1000万は目指せる?

パティシエで年収1,000万円を目指すことは可能ですが、平均的な給与水準からは大きく離れています。
job tagによると、パティシエを含む職業分類の平均年収は396.7万円です。
年収1,000万円を目指す場合は、経験を積んで役職や経営に関わったり、独立したりするなど、収入を大きく伸ばすためのキャリアを考える必要があります。
会社員のパティシエで年収1000万円に届くのは簡単ではない
会社員のパティシエとして年収1,000万円を得ることは、平均的な給与水準と比べるとハードルが高いといえます。
ただし、平均年収はあくまで全体の平均です。勤務先や役職などによって個人の年収は異なるため、「会社員では年収1,000万円に届かない」とまでは言い切れません。
会社員として年収を伸ばしたい場合は、製造技術を高めるだけでなく、シェフパティシエや部門責任者などへのキャリアアップも選択肢です。
役職手当や昇給制度は勤務先によって異なるため、どのようなキャリアを目指せるのか確認しておきましょう。
年収1000万円を目指すなら独立や経営を担う道がある
年収を大きく伸ばす方法として、独立して自分の店を持ったり、店舗や事業の経営を担ったりする道があります。
独立した場合、会社員のように毎月決まった給与を受け取るのではなく、店舗の売上から材料費や家賃、人件費などの経費を差し引いた利益が収入に関わります。
店の規模を拡大したり、複数店舗を展開したりすることで収入を伸ばせる可能性もありますが、売上が増えれば必ず年収1,000万円に届くわけではありません。
独立を目指すなら、製菓技術だけでなく、原価管理や商品開発、集客、人材管理など、経営に必要な知識や経験も重要です。
新卒から経験を積める職場を選ぶことが将来の可能性を広げる
将来の収入を考えるなら、新卒で就職先を選ぶ段階から、どのような経験を積める職場なのか確認しておくことが大切です。
求人を見るときは初任給だけでなく、以下の条件も比較してみましょう。
- 任される仕事内容や工程
- 教育体制
- 昇給制度
- 賞与や手当
- 将来目指せる役職やキャリア
給与が高くても、希望する経験を積めるとは限りません。反対に、技術を身につけられても希望する働き方に合わない場合があります。
自分が目指す働き方につながる職場を探しましょう。
パティシエの年収や給料に関するよくある質問
パティシエの年収や給料に関するよくある質問に回答します。
まとめ|パティシエの年収は勤務先と経験の積み方で変わる

パティシエを含む職業分類の平均年収は396.7万円で、新卒の初任給は月20万〜25万円台が目安です。ただし、実際の収入は経験や役職、勤務先などによって異なります。
年収を上げたい場合は、経験を積んで責任のあるポジションを目指すほか、資格取得や転職、独立なども選択肢です。
これから就職する人は初任給だけでなく、昇給制度や身につけられる技術、将来のキャリアも確認しておきましょう。
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