飲食店の正社員を目指すにあたって、志望動機の考え方がわからず悩む方もいるでしょう。志望動機は、選考通過を左右する際に重視される項目となるため、例文を参考にして考え方のポイントを理解しておくことが大切です。
今回は、正社員で飲食店に就職する方向けに志望動機の考え方を例文とあわせて紹介します。行ったことがないお店や未経験向けの例文もまとめているので、ぜひ参考にしてください。
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【例文付き】正社員で飲食店に就職する志望動機の考え方
正社員で飲食店に就職する志望動機を考える際は、要点を簡潔にまとめることが大切です。何が言いたいかわからない回りくどい文章は、採用担当者の印象を下げる原因となります。
そこで、ここでは正社員で飲食店に就職する志望動機の考え方を、例文付きで解説します。
1.なぜ志望先の飲食店で働きたいのか（結論）
志望動機を考える際、まずは結論を冒頭にまとめます。採用担当者は、「数ある飲食店の中から、なぜ自分のお店を選んだのか」を知りたいためです。
結論をはじめに述べることで、簡潔かつ論理的に志望動機をまとめられるため、採用担当者の頭の中に内容が入りやすくなります。たとえば、居酒屋のキッチンスタッフの正社員を目指す際の志望動機は、以下の通りです。
| 私は、ほかのお店にはないアイデアを取り入れた貴店のメニューに惹かれ、自身の調理スキルと企画力を活かしたいと思い、キッチンスタッフの正社員を志望しました。 |
飲食店にはホールスタッフやキッチンスタッフなどがあるため、就きたい職種も結論で明確に伝えましょう。
2.どのような経緯で結論に至ったのか（具体的なエピソード）
結論のあとは、説得力が増すよう具体的なエピソードを盛り込みます。なぜそのお店でなければならないのか、根拠となる経緯を盛り込むことで入社意欲の高さを裏付けられるためです。
具体的なエピソードには、実際にお店を利用した際に印象に残った接客・メニューや、企業の経営方針への共感などを伝えます。エピソード例は、以下の通りです。
| 貴店を利用した際、女性が気軽に行ける居酒屋のコンセプトに適したSNS映えするようなメニューや、「一緒に来た人に食べさせたい」と思わせるビジュアルのインパクトなど、さまざまなアイデアや工夫を凝らした料理に感銘を受け、自分も責任ある正社員の立場で携わりたいと感じました。 |
自分だからこそのエピソードを盛り込むと、熱意が伝わりやすくなります。
3.どのように貢献していきたいのか（入社後の展望）
志望動機の締め部分では、正社員で入社してどのように貢献していきたいか意気込みを伝えることが大切です。自分の強みを飲食業界でどのように活かせるのかアピールすると、採用担当者が入社後の姿をイメージしやすくなります。
入社後の展望例については、以下の通りです。
| 居酒屋でキッチンスタッフとして3年間アルバイトした知識や経験を活かし、お客様に満足していただける料理を提供します。また、将来はメニュー考案なども提案し、調理を通じてたくさんの感動をお客様に届けたいと考えております。 |
新卒の場合、経験やスキルが少ないため、入社後の熱意やキャリアビジョンを盛り込みましょう。
正社員で飲食店に就職する際の志望動機で選考通過につなげるコツ
志望動機で選考通過につなげるためには、採用担当者が知りたい内容を盛り込むことが大切です。採用担当者が求める人物像にマッチした志望動機にすると、選考通過率が上がるでしょう。
正社員で飲食店に就職する際の志望動機で選考通過につなげるコツを3つ紹介するので、ぜひ参考にしてください。
志望先の飲食店で働きたい理由を伝える
正社員で飲食店に転職する志望動機を考える際、志望先の飲食店で働きたい理由を明確に伝えましょう。ありきたりな志望動機だと、採用担当者に「飲食店であればどこも良いのでは」という印象を与えます。
飲食店の正社員は雇用期間の定めがない無期雇用となるため、お店側は長く働いてくれる人材を求めています。志望動機を考える際は、以下の点を整理するのがポイントです。
- ほかの飲食店にはない魅力は何か
- どのような印象が強く残り、志望先の飲食店で働きたいと思ったのか
- 志望先の飲食店でなければやれないことは何か
根拠を明確にまとめると、選考通過につながる熱意ある志望動機を作成できます。
求められる人物像から自分の強みをアピールする
志望動機で選考通過につなげるためには、志望先の飲食店がどのような人材を求めているか確認しておきましょう。飲食店といっても、求められる人物像は異なります。
たとえば、外国観光客が多い飲食店の場合、お客様とコミュニケーションがとれる語学力のある人材を求めている可能性が高く、アピールにより有利となる場合があります。正社員はお店の将来を担う人材となるため、企業にマッチしたアピールが選考通過のポイントです。
飲食店で活かせるスキルを理解しておく
正社員で飲食店に就職する際の志望動機を考える際は、必要となるスキルを理解しておくと強みとしてアピールできます。接客スキルや調理技術を持っているだけでは、ほかの就活生と差別化を図れません。
正社員の場合、アルバイトやパートなどのスタッフと連携しながら業務を進めていく必要があります。そのため、飲食店では以下のスキルを活かせます。
- おもてなし精神
- リーダーシップ
- 柔軟な対応力
- 語学力
- データ管理能力
志望動機には、正社員として働く際に活かせるスキルを盛り込むことが大切です。
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【正社員向け】飲食店別の志望動機の例文5選
ここでは、飲食店別の志望動機の例文を5つ紹介します。例文を参考に、どのような要素を盛り込むと採用担当者の印象に残りやすいか見ていきましょう。
1.カフェのホールスタッフ
| 私が貴社のホールスタッフを志望した理由は、スタッフ全員が笑顔で楽しそうに接客する姿に惹かれたためです。学生時代、友人の誕生日を貴店で祝った際、「素晴らしい時間を過ごせるように」と席を配慮してくれただけでなく、きめ細やかなサービスを提供してくれたことに感動し、接客業に興味を持ちました。正社員として入社後は持ち前の明るさと、バスケットボール部の部長として活動していたコミュニケーション力の高さで、お客様に心地良い空間を提供し、貴社の売上にも貢献したいです。 |
2.高級レストランのホールスタッフ
| 私は、貴社の上質なサービスと気配りの行き届いた素晴らしい接客に感動し、ホールスタッフの正社員としてお客様に特別な時間を提供したいと考え志望いたしました。父の還暦を祝う際、貴社を利用したところ、食事だけでなくスタッフ1人ひとりの丁寧かつ居心地の良いおもてなしで思い出に残る充実した時間を過ごせたことを覚えています。学生時代にホテルフロントのアルバイトをした経験があり、柔軟性と細やかな気配りの大切さを学びました。入社後はアルバイトで活かした経験と、貴社ならではの高いホスピタリティを身につけ貢献したいです。 |
3.居酒屋のホールスタッフ
| 私は、貴店の活気ある雰囲気やスタッフの方の明るい接客に感銘を受け、ホールスタッフの一員として働きたいと思い志望しました。友人と来店した際、混雑時でもスタッフ同士が連携し、笑顔を絶やさず1人ひとりのお客様に細やかな気配りをする姿を見て、自分もこの一員として働きたいと強く感じました。入社後は持ち前のコミュニケーション力を活かして、チームワーク向上を目指し、お客様が気持ち良く過ごせる空間となるよう貴店に貢献します。 |
4.ファミレスのキッチンスタッフ
| 私は、貴社の新メニュー開発に対する熱量やアイデアに魅力を感じ、キッチンスタッフとして長く貢献したく正社員を志望いたしました。貴店が提供する期間限定のメニューはほかのお店にはないアイデアがあり、利用する度、メニュー表を見るのが楽しみでした。居酒屋の調理アルバイトで身につけた判断力と協調性を活かし、サービス品質向上に貢献したいです。また、将来的にはメニュー考案などにも携わり、幅広く活躍したいと思っております。 |
5.パン屋のスタッフ
| 私は、地域に愛されるパンを作る貴店で働きたいと強く思い志望しました。学生時代、通学路にある貴店のパンを友人と買い、おいしさだけでなく、スタッフの方の温かな接客に触れ、パンを通じて人を笑顔にできる仕事に惹かれました。入社後は商品作りや接客、貴店のパンに対するノウハウを習得し、お客様が毎日立ち寄りたくなるパン屋づくりに貢献したいです。 |
【正社員向け】飲食店未経験の志望動機の例文
飲食店未経験の場合、熱意を伝えることが選考通過のポイントです。ここでは、飲食店未経験の志望動機の例文をホールスタッフとキッチンスタッフにわけて紹介します。
未経験から飲食店の正社員を目指す方は、ぜひ参考にしてください。
ホールスタッフ
| 私は、数ある飲食店の中で常に成長を続ける貴社の姿勢に感銘を受け、ぜひホールスタッフの正社員として働きたいと考え志望しました。貴店を利用した際、子ども連れの家族や高齢者の夫婦など、利用客に合わせた気遣いに感動したことを覚えています。学生時代に部活動で部長を務めた経験があり、コミュニケーション力と臨機応変な対応力には自信があります。入社後は未経験だからこそ柔軟に学び、新しい視点でお客様により快適な空間を提供し、貴社に貢献していきたいです。 |
キッチンスタッフ
| 私が貴店を志望した理由は、地産地消という企業理念に共感したためです。原材料に強いこだわりを持っているだけでなく、温かみのある雰囲気で地域の方に愛され続ける貴店に魅力を感じました。私は学ぶ姿勢と粘り強さが強みのため、一日も早く技術と知識を吸収し、チームワークを大切にしながら貴店のサービス向上に貢献します。 |
【例文付き】行ったことがない飲食店に正社員で就職する志望動機の考え方
行ったことがない飲食店の志望動機を考える場合は、これまでの経験や強み、飲食店で働くことへの熱意をまとめると採用担当者に好印象を与えられます。また、好きな気持ちや入社後の目標をアピールするのも、入社意欲を伝える方法の1つです。
たとえば、行ったことがないカフェの志望動機の例文は、以下の通りです。
| 貴店のホームページを拝見した際、コーヒー豆にこだわっており数種類の商品を提供していることを知り、自分も携わりたいと思い志望しました。私はコーヒーが好きで、これまでさまざまなカフェへ足を運んでいたことから、将来はカフェの正社員として働きたい気持ちが強くなりました。アパレルスタッフとしてアルバイトした経験もあり、人と話すことが好きなため、お客様1人ひとりに合ったコーヒーを提案できる店員を目指したいです。 |
志望動機を考える際、「行ったことはありませんが」など、ネガティブなワードを入れる必要はありません。志望先の飲食店に関する情報を事前に調べておき、自分の経験や強みなどをアピールすると入社意欲が伝わる内容になります。
【正社員向け】飲食店の志望動機のNG例文
ここでは、飲食店の志望動機のNG例文を3つ紹介します。NGな点を通じて盛り込むべき要素をまとめているので、ぜひ参考にしてください。
ほかの飲食店と差別化が図れていない
以下の例文では、どの飲食店にも当てはまる内容のため、熱意が感じられません。
| 私は人と話すことが得意なので、接客の経験を積みたいと思い貴社を志望しました。学生時代はサッカー部に所属しており、チームプレイを得意としております。持ち前の明るさと協調性を活かして、お客様に喜んでもらえるサービスを提供したいと思っています。 |
志望動機を考える際は、なぜそのお店なのかを考えましょう。
強みと志望職種がマッチしていない
以下の例文では、仕事に本当に興味を持っているのか疑問を持たれてしまう場合があります。
| 私は貴社のキッチンスタッフとして働きたいと思い志望しました。学生時代、プログラミングに興味があったため、パソコンに関する知識を活かせます。データ管理スキルを活かして、お客様においしいと思っていただける料理を提供したいと思っております。 |
例文ではキッチンスタッフを志望しているのに、データ管理スキルを強みとしているため、入社後の姿をイメージしにくい印象です。自分の持っている強みをアピールすれば良いのではなく、志望職種と上手く掛け合わせて熱意を伝えるのが大切です。
正社員として採用するメリットが感じられない
以下の例文は、受け身と捉えられやすい内容となっており、企業側が採用するメリットを感じられません。
| 私は飲食店の仕事に興味があり、貴社を志望しました。貴社でイチからスキルを磨き、ノウハウを学ばせてもらいたいと思っています。飲食業界は未経験ですが、飲食店の仕事が好きなので一生懸命頑張りたいです。 |
企業側は、採用する上でどのようなメリットを得られるのか知りたいと思っています。好きな気持ちだけでなく、貢献できる具体的なアピールが大切です。
まとめ
飲食店の正社員として志望動機を考える際は、わかりやすく、簡潔にまとめるのがポイントです。根拠となる具体的なエピソードを盛り込むと、ほかの飲食店と差別化を図れるため、入社意欲の高さをアピールできます。
また、飲食店で活かせるスキルを理解しておくことで、採用するメリットが伝わりやすくなります。例文を参考にして、熱意が伝わる自分だからこその志望動機を考えましょう。
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