パン職人を目指していて、「パン屋の給料はどのくらい?」「経験を積めば収入は上がるの?」と気になっている人もいるでしょう。
この記事では、公的なデータや実際の求人をもとに、パン屋で働く正社員の平均年収や月収、新卒の初任給を紹介します。
勤務先による給料の違いや収入を上げる方法も解説するので、就職先や将来のキャリアを考える際の参考にしてください。
飲食業界に特化した新卒求人サイト「エフラボ」では、パン職人・パン製造の新卒求人を月給や勤務地などから比較できます。
就職先を探している方はあわせてチェックしてみてください。
正社員としてパン屋で働く場合の平均年収・給料・初任給

パン屋で働く正社員の給料は、年齢や経験、勤務先などによって異なります。
公的な統計や実際の求人をもとに、平均年収や月収、新卒初任給の目安を見ていきましょう。
平均年収と月収・手取りの目安
令和7年賃金構造基本統計調査によると、パン職人を含む職業分類の平均年収は約396.7万円です。
残業代などを含む毎月の給与は平均約28.1万円、年間賞与その他特別給与額は約59.5万円となっています。
ただし、パン職人だけの賃金を示した公的な統計ではありません。パン職人を含む職業分類のデータなので、給料を考える際のひとつの目安として見ておきましょう。
また、対象者の平均年齢は43.5歳です。20〜24歳の平均年収は約320万円となっており、年齢によっても給与水準には違いが見られます。
実際に受け取る手取り額は、税金や社会保険料などを差し引いた金額です。額面の8割程度を目安にすると、平均月収約28.1万円の場合、手取りは22万円前後となります。
なお、実際に差し引かれる金額は収入や扶養状況などによって異なります。同じ月収でも手取り額が同じになるとは限らない点に注意してください。
新卒でパン屋に就職したときの初任給の目安
パン屋に新卒で就職した場合、初任給は月20万円台が目安です。
「エフラボ」に掲載されているパン職人・パン製造の新卒求人を確認したところ、月給の記載がある32件のうち21件が月20万〜25万円でした。調理やサービスなどを兼ねる総合職の求人も含まれています。
ただし、求人に記載されている月給には、固定残業代や各種手当が含まれている場合があります。
同じ月給でも内訳が異なるため、基本給や固定残業代、手当まで確認することが大切です。
また、初任給だけでなく、賞与や昇給制度も将来の年収に関わります。
就職先を比較するときは、入社時の給与とあわせて、経験を積んだあとにどのように給与が上がるのかも確認しておきましょう。
パン屋以外の飲食店も就職先の候補に入れている人は、以下の記事も参考にしてください。

パン屋の給料は勤務先や経験によって差がある
パン屋の給料は、勤務先の規模や給与制度、経験、役職などによって異なります。
令和7年賃金構造基本統計調査で、パン職人を含む職業分類の平均年収を企業規模別に見ると、以下のとおりです。
| 企業規模 | 平均年収 |
|---|---|
| 1,000人以上 | 約452万円 |
| 100〜999人 | 約389万円 |
| 10〜99人 | 約352万円 |
この統計では、企業規模が大きいほど平均年収が高い傾向が見られます。
ただし、パン職人だけを対象としたデータではないため、「大企業のパン屋ほど必ず給料が高い」という意味ではありません。
実際の給与は、勤務先の昇給制度や賞与、役職などによっても変わります。
経験を積んで担当する仕事が増えたり、責任者などの役職に就いたりすることで、収入アップにつながる職場もあるでしょう。
パン屋の年収と働き方を4つの就職先で比較

パン屋の給料や仕事内容は、勤務先によって異なります。
主な就職先を「個人経営のベーカリー」「ベーカリーチェーン」「製パンメーカー・工場」「ホテル・レストラン」の4つに分け、それぞれの特徴を紹介します。
1. 個人経営のベーカリー
個人経営のベーカリーは、パン作りから店舗運営まで幅広く経験したい人に向いています。
少人数で運営する店舗では、仕込みや成形、焼成だけでなく、販売や材料管理など複数の仕事を担当することがあります。
将来独立したい人にとっては、パンを作る技術とあわせて店舗運営を学べることがメリットです。
一方、給与や昇給制度、福利厚生は店舗による差が大きく、制度化されていない場合もあります。
独立を視野に入れて幅広い経験を積みたい人は、給与だけでなく、入社後にどこまでの工程や仕事を任せてもらえるのか確認しておきましょう。
2. ベーカリーチェーン
ベーカリーチェーンは、パン作りの経験を積みながら、将来は店長やエリアマネージャーなどのマネジメント職も目指したい人に向いています。
複数店舗を展開する企業では、研修制度や昇給制度、役職などが設けられていることがあります。店長やエリアマネージャーへ昇進し、役職手当などによって収入を伸ばせる会社もあるでしょう。
一方、店舗によっては製造工程が分業されており、担当する仕事が限られる場合もあります。個人店のように幅広い工程を経験したい人は、配属後の仕事内容まで確認しておくことが大切です。
安定した環境で経験を積み、将来的に店舗運営やマネジメントにも携わりたい人にとって、ベーカリーチェーンは有力な就職先となります。
3. 製パンメーカー・工場
製パンメーカーや工場は、給与や福利厚生などの待遇を重視したい人にとって、候補になりやすい就職先です。
前述した公的統計では、パン職人を含む食品製造の職業分類において、企業規模が大きいほど平均年収が高い傾向が見られました。
大手の製パンメーカーを選択肢に入れることで、比較的規模の大きな企業で働く機会も得られます。
仕事内容は、店舗で一つひとつパンを作る働き方とは異なり、製造設備を使った生産や品質管理などが中心です。
会社によっては、経験を積んだあとに商品開発や生産管理などへキャリアを広げる道もあります。
そのため、個人店のようにパン作りの幅広い工程を経験したい人よりも、安定した待遇を重視したい人や、大規模なパン製造、商品開発などに関心がある人に向いているでしょう。
4. ホテル・レストランのベーカリー部門
ホテル・レストランのベーカリー部門は、店舗で販売するパンとは異なる製パン経験を積みたい人に向いています。
朝食やレストラン、コース料理などで提供するパンを作るため、料理との組み合わせや提供する場面を考えた製パンに携われることが特徴です。
ただし、ホテルだからといって給料が高いとは限りません。
「エフラボ」に掲載されているパン職人・パン製造の新卒求人のうち、ホテルを運営する会社の月給は18万2,500円〜27万3,000円と幅がありました。
ホテルという業態だけで待遇を判断せず、基本給や賞与、昇給制度などを個別に比較することが重要です。
給与条件とあわせて、どのようなパンを作るのか、入社後にどのような仕事を担当できるのかも確認しておきましょう。
「エフラボ」では、パン職人・パン製造の新卒求人をまとめて探せます。給与や仕事内容、勤務地などを比較しながら、自分に合った就職先を探してみてください。
\ 気になるお仕事をエフラボでチェック! /
パン屋の給料が安いと言われる理由

パン屋の給料が安いと言われる背景として、次のような理由が挙げられます。
早朝勤務の負担が給料に反映されにくい
パン職人は、開店時間に合わせて早朝から仕込みや製造を始める場合があります。
労働基準法で深夜割増賃金の対象となるのは午後10時から午前5時までです。そのため、午前5時以降の勤務には、早朝であることを理由とした法定の割増賃金はありません。
早朝から働く負担があっても、その分が必ず給料に上乗せされるわけではないため、「仕事の大変さに対して給料が安い」と感じる原因になります。
会社によっては独自に早朝手当を設けているので、求人を見る際は勤務時間と手当の有無を確認しておきましょう。

勤務先の規模によって給料に差がある
パン屋の給料が安いと言われる背景には、勤務先によって給与水準に差があることも関係しています。
令和7年賃金構造基本統計調査では、パン職人を含む食品製造の職業分類で、1,000人以上の企業の平均年収は約452万円、10〜99人の企業では約352万円でした。
この結果から、同じ職業分類でも企業規模によって平均年収に差があることがわかります。
ただし、パン職人だけを比較した統計ではないため、「小さなパン屋ほど給料が低い」とはいえません。
パン屋の正社員が年収を上げる4つの方法

パン屋で働く正社員が年収を上げるには、経験を積んで役割を広げるほか、資格取得や勤務先の見直しといった方法があります。
ここでは、代表的な4つの方法を紹介します。
1. パン製造技能士などの資格を取って手当につなげる
勤務先に資格手当がある場合は、パン製造技能士などの資格取得が収入アップにつながります。
パン製造技能士は、パン製造に必要な技能を証明する国家資格です。
資格そのものによって必ず給料が上がるわけではありませんが、資格手当の対象になったり、昇進などで評価されたりする職場もあります。
就職先を選ぶ際は、資格手当や取得支援制度があるかも確認してみましょう。
パン職人に関係する資格や取得方法は、以下の記事で詳しく紹介しています。

2. 製造リーダーや店長にステップアップする
製造リーダーや店長など、責任のあるポジションを目指すことも年収を上げる方法です。
責任者になると、パンの製造だけでなく、スタッフの管理や発注、売上管理などを任されることがあります。勤務先によっては役職手当がつき、収入アップにつながるでしょう。
さらに、ベーカリーチェーンでは店長からエリアマネージャーなどへキャリアを広げられる場合もあります。
将来責任者を目指すなら、製パン技術とあわせて店舗運営の経験を積むことが大切です。

3. 商品開発など担当できる仕事を増やす
製造以外の仕事も経験し、担当できる業務を増やすことでキャリアの選択肢が広がります。
例えば、商品開発や新人教育、発注・原価管理などの経験です。製パンメーカーでは、製造から商品開発や生産管理などへキャリアを広げられる場合もあります。
こうした経験は、昇進や転職で自分の強みを伝えられる部分になります。
幅広い仕事に挑戦したい人は、入社後にどのような業務を経験できるのか確認しておきましょう。
4. 昇給や手当の仕組みが整った会社を選ぶ
年収を上げるには、自分の経験や役割が給料に反映される会社を選ぶことも重要です。
求人を見るときは、月給だけでなく以下の条件も確認しましょう。
- 基本給と固定残業代の内訳
- 賞与有無
- 昇給制度
- 資格手当・役職手当
初任給が高くても、固定残業代を含んでいたり、その後の昇給が少なかったりする場合があります。
入社時の金額だけで判断せず、経験を積んだあとに収入を伸ばせる仕組みがあるかを見ることがポイントです。
「エフラボ」では、給与や賞与、休日などの条件からパン職人・パン製造の新卒求人を探せます。複数の求人を比較しながら、希望する働き方に合った就職先を探してみてください。
\ 気になるお仕事をエフラボでチェック! /
独立してパン屋を開く場合の年収は?

独立してパン屋を開いた場合の年収は、店の売上や経費によって大きく変わります。
将来独立を考えている人は、収入の仕組みや開業直後の注意点を知っておきましょう。
パン屋を開業して儲かるかは経営次第
パン屋を開業した場合、売上から材料費や家賃、人件費、水道光熱費などの経費を差し引いた利益が収入に関わります。
そのため、パン作りの技術が高ければ必ず儲かるわけではありません。商品の価格設定や原価管理、集客など、店舗を経営する力も必要です。
将来独立したい人は、就職後に製パン技術を磨くだけでなく、販売や商品開発、店舗運営なども経験しておくとよいでしょう。
独立直後は社員時代より年収が下がることもある
独立直後は売上が安定していない一方で、家賃や材料費、設備費などの支出が発生します。会社員として働いていた頃より収入が下がる可能性もあります。
独立を目指すなら、開業資金だけでなく、店の経営が安定するまでの生活費も含めて資金計画を立てましょう。
パン屋を含む飲食店の開業までの流れや開業資金、必要な資格については、以下の記事で詳しく紹介しています。

パン屋の年収や給料に関するよくある質問
パン屋の年収や給料について、よく寄せられる質問に回答します。
まとめ|パン屋の年収は勤務先の規模やキャリアの積み方で変わる

パン職人を含む職業分類の平均年収は396.7万円で、新卒の初任給は月20万円台が中心です。実際の給料は勤務先の規模や給与制度、経験、役職などによって異なります。
年収を上げたい場合は、資格取得や役職へのステップアップ、担当できる仕事を増やすことなどが選択肢です。
就職先を選ぶときも初任給だけで判断せず、昇給制度や賞与、入社後に経験できる仕事まで確認しておきましょう。
将来独立を考えている人にとっても、新卒でどのような経験を積めるかは重要です。製パン技術だけでなく、商品開発や店舗運営などに関われる職場も選択肢に入れてみてください。
飲食業界専門の新卒求人サイト「エフラボ」では、パン職人・パン製造の新卒求人を掲載しています。
給与や仕事内容、待遇を比較しながら、自分に合った就職先を探してみましょう。

