飲食就活生のエフラボトピックス

エフラボ
あのひとが素敵な理由。 井伊 真理子さん/酒仙しんばし光寿 店長
スタッフの成長を感じられるのが何よりの喜びです。
井伊 真理子
酒仙しんばし光寿/店長 ▶1984年、栃木県生まれ。イタリアン、焼き鳥店で経験を積む。2009年9月、知人の紹介で「酒仙 しんばし光寿」の店長として入社。

店長としてお店をひっぱっていく

 老舗の日本酒専門店に、井伊さんが店長として迎えられたのは2009年。初の女性店長、なおかつ最年少の25才のときだった。 「以前からオーナーと知り合いで、日本酒が好きだったこともあって勢いで入社しました。若くて、怖いもの知らずだったんです。どんなに大変か、全く理解していませんでした」  料理長をはじめ、スタッフは50代、60代の男性が中心。新米店長がその中に溶け込むには、相当な時間を要した。

「男性社会ですから、小娘と思われていたのだと思います。職人気質の人には、話を聞いてもらえないときもありました。最初は探りさぐり、その人の性格に合わせて伝え方を変えるようにしました」  メニューのバリエーションを広げたり、日本酒の種類をさらに充実させるなどの改善にも着手。とりわけ、井伊さんが見直しの必要性を感じたのは、常連客への対応だった。
「常連の方とその他のお客様では、明らかに差のある接客でした。隔たりをなくし、過剰なサービスを行わないようにしました」

 それから10年――今では女性が全スタッフの7割を占め、働きやすい職場を実現。互いに協力し合える理想的なチームができているからだ。

「体調や個人の都合で誰かが抜けても、みんなで自然にカバーし合える環境です。スタッフが休みを取りやすいよう、私自身も率先して旅行に出かけたり、プライベートを楽しんでいます」

 定着率の高さは、井伊さんが誇りにしているところ。スタッフをまとめ上げながら、1人ひとりへの感謝の想いを決して忘れない。
「長く働いてくれる人が多くて、ありがたいなと思っています。日本酒に興味のなかったスタッフがお客様にお酒の説明をしているのを見たり、いつの間にか料理ができるようになっていたりすると、勉強してくれているんだなと本当にうれしくなります。スタッフの成長を感じられるのが何よりの喜びです」

井伊さんが素敵でいられる3つのポイント

【1】大切にしていること
スタッフと仲よくコミュニケーションをとることを心がけています。関係がギスギスすると、お客様に伝わってしまいます。叱るべきときにはもちろん叱りますが、言い過ぎたなと感じたら必ず謝るようにしています。

【2】リフレッシュの時間
趣味は旅行。“しっかり働いてしっかり遊ぶ”を実践しています。最近も、伊豆に行ってきました。蔵元さん巡りを兼ねることもありますが、その土地の美味しいものを食べたり、温泉を楽しんでリフレッシュしています。

【3】今後の夢
今まで以上に、きめ細やかなサービスをしていきたい。お客様に居心地がいいと感じていただける店づくりを目指しています。あとは、私がいないときでも店が回るよう、スタッフのさらなる成長も期待しています!

酒仙 しんばし光壽
東京都港区東新橋1-2-17 下島ビルB1F
新橋の駅近、日本酒好きが足繁く通う人気店。お酒を一層美味しく引き立ててくれる肴やこだわりの一品料理も充実。
他店では味わえない希少な熟成古酒など、日本酒は常時選りすぐりの40種類以上をラインナップ。
限定醸造のプライベートブランドも取り揃える

2020年2月掲載

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